研修内容・資格の認定

発達障害のあるお子さんに適切な指導・支援を行うための療育の知見と、効果的な支援スキルを身につけるための研修及び資格認定を行っています。

研修内容について

本講座は、自閉症児教育に50年以上の実績を誇る武蔵野東学園の先生方の現場での実践の積み重ねを経て、効果が実証された発達支援のスキルと考え方をお伝えすべく開発されました。

・友達にすぐ手を出してしまう子にどう対応するか?
・授業中にじっとしていられない子にどう対応するか?
・かんしゃくを起こして集団にフィットしない子にどう対処するか?
・相手の気持ちがわからず、友達とトラブルが絶えない子をどうしたら良いか?
・何度言っても忘れ物を繰り返す子にどう対応するか?

支援の現場で指導者の皆さんが遭遇する困りごと。上記はほんの一例です。発達障害の子どもたちは、一人ひとり個性があり、対応方法も多種多様。「この子には効果があった方法」が、「別の子には効果がない」ということも多々あります。そんなとき、指導者に求められるのは幅広い知見とスキル。でも、それを試行錯誤しながら時間をかけて手探りしていくのはとても大変なことです。では、50年に渡る発達障害児・自閉症児への教育実践から得た武蔵野東学園の知見を学ぶことができたら、どうでしょうか。「効力のある支援」の引き出しを増やし、支援者としての対応力を大きく向上させることになり、あなたの指導者としての将来と、あなたに関わる子どもたちの未来は、きっとまったく違ったものになることでしょう。

主な対象者
幼稚園・保育園の先生や小学校の先生(普通級、支援級の担任)、支援員その他、教育・福祉の現場、家庭で発達障害児に関わる方
※特に、勉強したとおりに指導してもなぜかうまくいかないと悶々としている人

実際には、支援の現場以外にも、発達障害のある子どものご家族の方や、経営の責任者の方や幼児向けの習い事・塾の主催者の方、医療従事者の方、高齢者や成人障害者の福祉に関わっていらっしゃる方等、多様なお仕事の方に学んでいただいています。

この研修で学べること

発達障害のある子どもの支援が進んでいる真っ只中で、書籍やセミナー・通信学習など支援の術を学ぶ機会は増えつつあります。それでも、現場では思うようにいかない…と頭を抱えてしまうというのが現状ではないでしょうか。

それは、行動や障害特性だけに着目してしまっているからです。

「この行動をとったらこの対策」「この障害特性にはこの方法で対処」というように、一過性で表面に見えているものだけを追いかけるだけでは、つぎはぎの対症療法のようになってしまい、根本的な解決をするのは難しくなってしまいます。

話をする子どもの写真

本研修講座で学べるのは、子どもの全体像をとらえた根本的なアプローチです。表面に見えている行動だけに注目した(場当たり的な)対処法ではありません。表面化している行動、たとえば「授業中に立ち歩いてしまう」という行動ひとつとっても、そこには複数の原因があります。
そしてその原因は、子どもの心の動きや生活全体、発達段階の全体像を見渡さなければ見つけることができません。目に見える一過性の行動にフォーカスするのではなく、子どもの全体像・発達段階の全体像を捉えることが支援のスタートなのです。そうしない限り、その子の将来につながる支援は見えてきません。

「子どもがこんな行動をとったら、こうすればいい」「こういう障害だから、こうなんだ」という限定的な視点から、さらに「子どもの全体像を見渡した、一歩先の考え方」を身につける。それにより発達障害のある子どもに適切な支援ができるようになります。

発達障害児支援士 資格認定講座のポイント

「学びたい」という気持ちがあれば誰でも受講できます

教育現場で実際に子どもに指導をする方はもちろん、たとえば発達障害のあるお子さんのご両親や祖父母など、ご家族の皆さんにも受講していただくことができます。これから現場に出る学生の方たち、まだ経験の浅いルーキーたち、そして中堅、ベテラン、園長先生等の現場責任者の方など、受講生は幅広く、それぞれが「へー!そうだったのか!やってみよう!」と学んでいらっしゃいます。

段階的に学びを深めていけます

まずは発達支援の基本的な知識を学んでいきます。これが支援の土台となります。園や学校、あるいはご家庭において、お子様とのかかわりがうまくいかない場合、多くは発達障害について正しい理解ないことが原因となっています。支援者自身がまずは理解を深めること、そして周囲のお友達や同僚にその理解を広げていくことで、発達支援に欠かせない環境が整っていきます。

受講スタート~資格認定までの手続きが簡単です

必要なのは、動画を視聴するためのスマートフォンやパソコン、タブレットだけ。ほかのスクールのように受講のために必要な書類を用意しなければならない、受講修了後に別途資格の登録申請が必要といった手間がありません。

スマートフォン・パソコン・タブレットで学べます

動画は1本約10~15分。忙しい方でも、移動時間などを活用して無理なく資格取得できます。学習期間中何度も繰り返して視聴したり、実際に経験したことに近いテーマの動画を見直してみたり、柔軟に活用いただけます。

発達障害のあるお子さんに適切な指導・支援を行うための療育の知見と、効果的な支援スキルを身につけるための研修及び資格認定を行っています。

レベル別の認定資格

発達障害のある子どもたちやご家族への支援に必要な専門知識や実践的な支援方法を2つのレベル別に学ぶことができます。オンライン通信講座と認定試験、そしてオンラインセミナーを組み合わせて、発達障害の基本的な知識と発達支援の具体的な対応法を体系的に学ぶことができます。

発達障害について専門教育を受けられたことのない初めて学ぶ方にとっても、保育士や幼稚園教諭、小学校教諭等の有資格者の方や現場において経験をお持ちの方にとっても、新たな発見や理解の深堀り、そして支援の幅を広げる機会となるでしょう。

●資格一覧

支援者・指導者向けの資格

発達障害児支援士
基本的な知識と技術を身につけて、支援の経験値を上げていきます
発達障害児専門支援士
「ことば」「運動」という具体的なテーマに絞り、それぞれの専門性を高めていきます
※「発達障害児支援士資格取得見込みの方」または「発達障害児支援士の方」のみお申込みいただけます。
保護者向けの資格
発達障害児ライフスキルトレーナー
ライフスキルトレーニングを通じて、お子さんに適した支援法を保護者に見つけていけるように学んでいきます

資格認定者インタビュー

本認定講座を受講し、見事合格された方の中から、インタビューをご紹介します。
(掲載に関してはご本人に許可を頂いております)

専門職として新たな知識を学ぶことの重要性を
改めて実感しました。
発達障害のお子さんに関して困っていたことの
解決のヒントをいただきました。
M・Aさん(言語聴覚士)
受講前の状況についてお聞かせください。
私は言語聴覚士としてクリニックで勤務しています。一般の方にはあまり馴染みがない職業かもしれませんが、言語機能や聴覚、嚥下(飲み込み)、認知症などの障害がある患者様の検査やリハビリを行う仕事です。医療機関以外にも老人保健施設や教育機関で働いている言語聴覚士もいます。

その中で、発達障害の知識が必要だと実感したのはどのような場面でしたか?

今までは成人の患者様へのリハビリを主に行っていたのですが、職場で新たに発達障害のお子さんの指導も行うことになりました。学生時代には特別支援学校や療育施設での実習経験もあったので「なんとか大丈夫かな?」と考えていたのですが、実際に関わると「訓練室に入ろうとしない」「椅子に座らず走り回る」「相手への意識が乏しく、話を聞こうとしない」など指導を始める以前の段階で躓くことが多くありました。もっと良い指導をするために発達障害について専門的に学びたいと思ったのが受講のきっかけです。

指導には保護者の方も同席されますか?

保護者同席で指導を行う場合とお子さんだけで指導を行う場合があります。保護者の方も様々なタイプがいて、お子さんに問題行動があっても「うちの子の個性だから」と寛大な方もいれば、期待の強さから「早く他の子と同じことができるようにしてほしい」という方もいます。お子さんも個性的でなかなか思うように指導ができないことが多く、発達障害への対応は難しいと感じていました。

具体的に、発達障害の子にどのように対応すべきか、お悩みだったんですね。

はい。そんなときに、勤務先の上司の勧めでこちらの講座を知りました。私だけでなく他職員にも勧めており、同僚も受講していました。そういう経緯もあって勤務時間内に空いた時間があれば講義動画を見て学習することも認めてもらえていました。自宅ではなかなか集中できないので普段の業務の合間に勉強できたのはありがたかったです。

それは、かなり理想的ですね。学習を始めた時に、期待していたことはどんなことでしたか?

発達障害に対する問題解決能力の向上です。目の前にいるお子さんの何が問題なのかを分析し、適切な目標を設定して、それに合った指導プログラムを立案する。成人のリハビリでは日常的に行っていることですが、小児分野は経験が乏しかったのでこの講座からより多くのヒントを得たいと思っていました。

学習の途中で、「なるほどな」とか「有意義だな」と感じた内容として、どんなものがありましたか?

身辺自立やソーシャルスキルの章が特に役立ったと感じています。学習した知識があることで、保護者の方から質問をいただいたときにも自信をもって答えられるようになりました。

保護者の方からは、具体的にどのような質問があるのですか?

例えば冬の時期だと「インフルエンザ予防のためにうがいをさせたいがうまくできない、どうすればよいか」という質問がありました。具体的な方法をお伝えすると同時に、最初は上手にできなくてもスモールステップで段階的に行うようにお伝えしました。同様に手洗いなど衛生面での質問がありました。

その他にどんなことが役立ちましたか?

発達障害ではないのですが、発音指導をしているお子さんの保護者から「人前であまり話したがらない、恥ずかしがって挨拶ができない」という相談がありました。慎重な性格で失敗への不安感が強いお子さんだと感じていたので、教材の中にもあった「大人がロールモデルになる」「大人があえて失敗してみせて安心感を持たせる」というヒントをお伝えしました。

現場でそのまま活かせるノウハウがあったということですね。

はい。それ以外にも、保護者の方からお友達とのトラブルについて相談を受けることもあります。例えば「貸して」と言えないからおもちゃを取ってしまう、その逆で取られたときに「返して」と言えずに泣いてしまう。「(仲間に)いれて」が言えなくていつも一人で遊んでいる、などがあるようです。周囲とのコミュニケーションについても教材の内容をもとにアドバイスができたと思います。

保護者の方も、園や学校だけではなく、Aさんのような専門家に相談に乗ってほしい、という思いを持っていらっしゃるんでしょうね。

そうですね。保育園、学校のような集団生活では他のお子さんもたくさんいるので保護者が先生と一対一で話せる時間は作りにくいのかもしれません。困ったときに頼ってもらえること、それにお応えできることはやりがいを感じます。

受講したことで、何か価値観や世界観等に変化はありましたか?

最初は「成人と小児のリハビリは全く別物」「発達障害ならではの知識・技術を身につけなければ対応できない」と考えていたのですが、学んでみるとこれまで行っていた成人のリハビリと重複する部分も多くありました。脳損傷などによる後天的な障害でも、発達障害のような生まれつきの障害でも同じ「人間の症状」として考えることで頭の中が整理されたように思います。

具体的には、どういったことでしょうか?

例えば脳損傷の患者様では声量を状況に合わせて調節できないという症状が見られることがあります。これは発達障害にも見られる症状で講座でも取り上げられていました。患者様によって指導方法はもちろん異なりますが、声量を数字などのスケールで表す、具体的な場面を例示して説明するなどの基本的なアプローチは同じです。自分の専門分野を小児のリハビリにも活かせる、逆にこの講座で学んだことを成人のリハビリにも活かせるという視点が学べたことは良かったと思います。

本講座は基本的に園や学校の先生をメインの対象とするものですが、学べることはあったということでしょうか。

そうですね、おかげさまで自分ができることが広がったと実感できています。

勉強のしやすさについてはいかがでしたか?

動画も資料もわかりやすくまとまっていて、学習はスムーズに進めることができました。最近は発達障害関連の書籍や教材も多く市販されており指導法も多岐にわたっています。何から始めれば良いか悩んでいたのですが、こちらの教材では必要なことが網羅されていて助かりました。スマホだと画面が小さいためタブレットで学習しましたが、動画を観ながら付属の学習シートを印刷して使うことで特に困ることなく勉強できました。

逆に、不便だったことや「もっとこうだったらいいのにな」と思ったことはありますか?

講座の対象がすでに幼児教育や学校教育に携わっている先生方が対象であることは承知の上で受講スタートしましたが、私自身に正常発達に対する知識が不足していたのでそれをどこかで補えると良いな、とは思いました。普通のお子さんはこの年齢でどんなことができるようになるのかを理解していないと発達の遅れに気づけず、関わっていても問題があることを認識できません。学生時代に一度勉強したのですが忘れてしまっていることもあったので講座の中で復習できたら良かったと思います。

ありがとうございます。歯科医院など医療現場の方からのニーズも聞かれますので、今後、教材を充実させられるようにしたいと思います。

これから、より低年齢のお子さんや知的障害を合併するお子さんへの対応についても学びたいです。自閉スペクトラム症では知的障害を合併する例が半数以上というデータもありますが、この講座では「就学・就園している年齢」「すでに集団生活にある程度適応できている」「知的障害がないか、あっても軽度」というお子さんへの指導内容を主に学びました。低年齢のお子さんや知的障害のあるお子さんには難易度の高い内容が多かったように感じました。指導が成立する以前の発達段階だとまだ何から指導すればよいのかわからず悩みます。教育現場だと対応するお子さんの年齢も決まっているし中~重度の知的障害には専門の先生が対応されると思うのですが、医療現場では年齢や知的機能、発達段階もさまざまなお子さんが来られます。次のステップとして中~重度の知的障害についての知識や対応力を身につけていきたいです。

受講した全体的な感想をお願いします。

先述のように私は成人のリハビリをずっと担当してきたので小児や発達障害についてきちんと勉強したのは学生時代以来でした。数年の間にも発達障害への対応や指導方法は変化しており、専門職として患者様のために新たな知識を学び続けることの重要性を改めて実感しました。発達障害のお子さんに関しては、この講座を通じて自分が困っていた「なぜできないのか」に対する解決のヒントをいただくことができたように思います。また、講座で学んだ結果が資格取得という形に繋がったのは達成感がありました。資格は関係なく自分で勉強して知識をつけることはできますが、断片的な知識ではなく総合的に勉強できて資格認定証をもらえたことで少し自信がつきました。これに満足せず勉強していきたいと思います。

今後のさらなるご活躍をお祈りしています。本日はご協力ありがとうございました!

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